科目名 (英語表記) |
アニメーション作品表現論 (Theory of Animation Direction) |
担当教員 |
原口 正宏 |
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定 員 |
5名程度 | 単位数 |
2 |
大学名 |
神戸芸術工科大学 | 連絡先 |
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開講学期 |
前期 | 開講期間 |
4/10~7/31 |
曜日・時限 |
毎週水曜4・5時限 | 教 室 |
1114 |
履修条件 |
2年次以降 | キャンパス |
本学 |
授業形態 |
講義 |
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授業方法 |
対面授業 | ||
学習目標 |
ストーリーテリングや演出法、構成力などアニメーション表現に求められる観察力を総合的につける。 絵コンテやレイアウトなど具体的な制作資料、あるいはインタビューなどの証言資料をテキストに、監督が用いる「技法」の内容と、その目的、効果を多角的に学ぶ。更に、その技法が実際の映像のなかでどのように活用されているかを確認する。それによって、現代に至るジャパンアニメーションの表現技術や物語理論を学び、多様性についても理解する。具体的に事例を挙げて説明できるようになる。 |
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授業概要 |
古典的名作の観賞を目的に構成した『アニメーション原論』『アニメ史』を踏まえ、より後年の時代(’80年代〜現在)を対象に、注目すべき監督と代表作を上映していくのが本講座の目的。 キーワードは“技法の比較”。優れた作品には、必ず監督がこだわる独自の映像的価値観と表現法が存在する。具体的にその特徴に眼を向け、複数の作品に潜む共通項と変化(差異)を発見、検証していく。 |
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授業時間学習 以外の学習 (準備学習含む) |
概ねシラバスに沿って監督と代表作品を採り上げていくので、事前に監督や作品の歴史的な位置づけなどについての下調べをしておくと、観賞時の内容理解を深めるサポートとなる。また、講義中で同じ監督の別作品について触れる機会も多いので、講義後には、それら参考作品について独自に視聴するなどして視野を広げる努力をしてもらいたい。そのことが、翌週以降の別作品の鑑賞とも有機的に関連し合い、より立体的、俯瞰的な技法の理解につながっていく。 | ||
評価方法 |
毎回、採り上げた作家と作品についての観賞レポート(200字以上)を提出してもらう。
提出期限は、その日の講義終了時から翌週の講義当日まで。2週以上遅れた課題提出は認めない。出席した回数分は必ず提出すること。遅刻は欠席あつかいとする。 講義内容を理解し、監督の特性やその歴史的背景、スタジオ系列の影響について把握できているかどうかを判断し、評価の対象とする。必ず、描く作品の演出・作画の技法的特徴に触れ、分析する視点を盛り込むこと。「とても面白かった」「アニメの歴史がよくわかった」という表現だけに終始した抽象的な感想文は受けつけない。 レポート内容を70%、授業参加態度を30%として全体評価を行う。出席率70%未満は不可評価。 |
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教科書 |
毎回、講義内容に即した資料をコピーの上、配布してテキストとして使用する。また、並行してPowerPointを使用したポイント解説を行う。配布資料には、作品、監督などについて、講義時間内では紹介しきれなかった内容も記載されているので、次週までに精読し、理解を深めておくことを奨励する。 | ||
参考書 |
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特記事項 |
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授業計画 |
1:東映的方法論とアクションカット主義 宮崎 駿 『ルパン三世 カリオストロの城』 2:虫プロ的方法論と主観カット主義 出崎 統 『ブラック・ジャック』 3:客観的視点とアンチ・ファンタジー 高畑 勲 『じゃりン子チエ』 4:色彩・レイアウトの工夫とループ作画 虫プロの後継者 川尻善昭 『吸血鬼ハンターD』 5:夢と現実1 既成技法(時間伸縮や透過光)の応用 押井守 『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』 6:夢と現実2 既成技法(アクションカットつなぎ)の応用 今 敏 『パーフェクトブルー』 7:1980年代の変革1 アニメ・特撮ファン世代の台頭 山賀博之、庵野秀明 『王立宇宙軍』 8:1980年代の変革2 漫画家が開拓したな新たな「リアル」と映像表現 大友克洋 『AKIRA』 9:東映動画新世代の模索1 佐藤順一 『ユンカース・カム・ヒア』 10:東映動画新世代の模索2 細田 守 『デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム』 11:東映動画派生スタジオが生んだ新世代1 原 恵一 『河童のクゥと夏休み』 12:東映動画派生スタジオが生んだ新世代2 片渕須直 『この世界の片隅に』 13:繰り返されるテクスト 50年間の東映動画 演出・作画の実験場としての『ゲゲゲの鬼太郎』 14:21世紀テレビアニメの2大潮流 京都アニメーションとシャフト 『日常』『さよなら絶望先生』 15:現代日本の短編アニメーション作家たち |
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申込方法 |