科目名 (英語表記) |
地域研究(北米圏) (Regional Studies (North America)) |
担当教員 |
遠藤 泰生 |
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定 員 |
5名程度 | 単位数 |
2 |
大学名 |
関西国際大学 | 連絡先 |
TEL:06-6496-4357 (尼崎キャンパス教務課) gakuji@kuins.ac.jp |
開講学期 |
春学期 | 開講期間 |
4月~7月 |
曜日・時限 |
金曜1限(9:00~10:30) | 教 室 |
別途連絡 |
履修条件 |
キャンパス |
神戸山手キャンパス | |
授業形態 |
対面授業 |
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授業方法 |
講義、アクティブ・ラーニング | ||
学習目標 |
人種をめぐる問題が切迫した問題として意識されにくい日本社会に私たちは生きている。 そのため、アメリカ合衆国の問題をともすれば遠い国の問題として捉えがちになる。しかし、グローバル化が進む21世紀を生きるには、そのような意識をあらため、異なる文化を持つ異なる民族と共生する姿勢を積極的に学ぶ必要がある。その意味で、学術上の知識を単なる書物の中の知識としてでなく、私たちが世界の人々と共に生きる実践的な知に繋げることが授業の学習目標となる。より具体的な目標は以下となる。 ① 18世紀、19世紀における合衆国の歴史と文化を学び、問題を発見する能力を培う。 ② 異なる文化を持つ多くの民族が共生するうえでの困難や問題点を理解し、問題を解決する視野をひろげる。 ③ 黒人奴隷制度が合衆国に根付いた歴史とその遺産を学ぶ。 ④ ①から③を学ぶことで、異文化と共生するのに必要な多様性の理解を深める。 |
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授業概要 |
【目的】 植民地時代から現代までのアメリカ合衆国の歴史と文化を概観し、現代アメリカ社会を形づくる社会規範の生成と変成を学ぶ。2023年度は、とくに、アメリカ社会を今なお強く規定する人種規範の歴史に注意を払いながら、アメリカの近代史を学ぶ。 【概要】 2020年以来アメリカ社会を揺るがし世界の注目を集めたBLM(Black Lives Matter)運動の起源を、18、19世紀の歴史に学ぶ。政治文書にとどまらず、文学表象、絵画、映画など多様なメディアに刻まれた時代の息吹に触れることで、立体的で奥行きのある歴史理解を習得する。また、諸外国における人種問題に目を配ることで、アメリカ合衆国の歴史と文化に対する比較の視点を培う。 |
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授業時間学習 以外の学習 (準備学習含む) |
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評価方法 |
学期中に複数回求める歴史地図の提出30点(目標①に対応) 教科書の指定箇所を対象とする小テストとリアクション・ペーパー20点(目標②③に対応) 学期中に鑑賞する映画の感想文10点(目標②③に対応) 総括試験40点 (目標④に対応) すべての評価対象を実施・提出したうえで、合計60%以上の評価で合格となる。 |
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教科書 |
遠藤泰生・小田悠生編『はじめて学ぶ アメリカの歴史と文化』(ミネルヴァ書房、2023) | ||
参考書 |
1 フレデリック・ダグラス著/専修大学文学部歴史学科南北アメリカ史研究会訳『アメリカの奴隷制を生きる――フレデリック・ダグラス自伝』(彩流社、2016) 2 その他、授業のテーマを理解するのに助けとなる資料を事前にWebclassで指示、配布する。 |
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特記事項 |
授業中に疑問に思ったこと、驚いたことなど、積極的に質問、発言してくれて構わない。講義の間に課題読書を素材にさまざまの問いかけをするので、ためらわずに答えること。 映画感想等は、自分の言葉で必ず綴ること。ネットからの無断引用が見つかった場合、理由の如何によらず、履修単位は取得できない。日本語の正しい表記が、評価の重要な基準となる。 |
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授業計画 |
【第1回】講義 「導入:アメリカ合衆国の歴史と文化を学ぶ視点」 【第2回】講義 「先住民社会とアメリカ:First Nationの多様性」 【第3回】講義 「ピューリタニズムの神話 【第4回】講義 「近代アメリカにおける寛容の発生:政教分離」 【第5回】講義 「独立戦争の神話:独立と相互承認」 【第6回】講義 「合衆国連邦憲法の成立:三権分立と大共和国論」 【第7回】講義 「南北アメリカにおける黒人奴隷制社会の誕生」 【第8回】講義 「近代アメリカにおける黒人奴隷制社会の発展」 【第9回】映画鑑賞 「アメリカ南部社会論の系譜 映画『それでも夜は明ける』鑑賞」 【第10回】講義 「アメリカ女権運動の黎明」 【第11回】講義 「セクショナリズムの時代」 【第12回】講義 「南北戦争の勃発と新しい国民の誕生」 【第13回】講義 「占領と再建:人種正義の試練」 【第14回】講義 「二つのゲティスバーグ演説:BLMの淵源」 【第15回】総括と理解の確認 「総括テスト」 |
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申込方法 |